オキシコドン徐放錠「第一三共」 販売中止

オキシコドン徐放錠「第一三共」が販売中止になります。

経過措置期間は2022年3月末までとなります。

代替品として2019年9月12日に販売されるオキシコドン徐放錠NX「第一三共」になります。

理由は?

海外ではオピオイド鎮痛薬の乱用が増加して大きな社会問題となっています。

錠剤を粉末状にし、それを水に溶解させて注射するといった乱用が後を絶ちません。

米食品医薬品局(FDA)は乱用防止特性を有する薬剤の使用を推奨し、従来のオピオイド鎮痛薬から切り替えるよう勧めています。

厚生労働省も医療で使用される麻薬の拡大が見込まれる状況を踏まえ、乱用防止対策を推進しています。

医薬品製造販売業者に対し、乱用防止製剤を製造する技術の開発及び臨床におけるニーズに応じた製剤の改良に向けた検討を行っていただくよう、併せて指導をお願いいたします。

医療用麻薬の乱用防止製剤について 薬生薬審発0329 第23 号 薬生監麻発0329 第2 号より

オキシコドン徐放錠「第一三共」 と オキシコドン徐放錠NX「第一三共」 は何が違う?

オキシコドン徐放錠NX「第一三共」はナロキソンが配合されています。

経口投与するとナロキソンは肝臓で代謝され、オキシコドンの活性代謝物のみが作用します。

粉砕して溶解して注射をしても、ナロキソンがオキシコドンによる乱用の目的となる多幸感などの効果を妨げて減弱、抑制させてくれます。

本剤には乱用防止を目的として麻薬拮抗剤ナロキソンを添加している。本剤を注射するとオキシコドンの作用が拮抗され、麻薬依存患者では退薬症候を誘発するおそれがある。

オキシコドン徐放錠5mgNX「第一三共」/オキシコドン徐放錠10mgNX「第一三共」/オキシコドン徐放錠20mgNX「第一三共」/オキシコドン徐放錠40mgNX「第一三共」pmdaより

医療で使用する麻薬は、痛みがある状態で使用するので中毒にならないことがわかっています。

ただ、乱用目的で使用することが世界で問題になっています。

 

 

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