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ナサニール点鼻液 0.2% が出荷調整に
2019 年 11 月 、ファイザーはナサニール点鼻液 0.2%が出荷調整になると発表しました。
「ナサニール点鼻液 0.2%」(以下、本製品)は、有効成分(酢酸ナファレリン)及び製剤(製剤及びボトルへの充填等)を海外製造所にて製造しております。この度、製剤の海外製造所において本製品に使用する有効成分の調達に遅れが生じ、日本への出荷時期に遅延が生じることが判明しました。
ナサニール点鼻液 0.2% 供給に関するお詫びとお願いより
原因は?
海外の製造所の原薬の調達の遅延により出荷調整になります。
最近、出荷調整の原因が海外の原薬の調達の遅れという理由が多いですね。
出荷再開予定は?
2020 年 1 月中旬に出荷再開の予定になります。
ただ、ファイザーは在庫消尽時期を2019 年 12 月下旬と予想しています。
出荷再開の前に在庫がなくなる可能性が高いのでご注意ください。
代替品は?
ファイザーは代替品の事については触れていません。
ただ、富士製薬工業が販売している後発品のナファレリール点鼻液0.2%があります。
ご検討ください。
ナサニール点鼻液ってどんな薬?
ナサニール点鼻液は性腺刺激ホルモン放出ホルモンの誘導体です。
子宮内膜症や子宮筋腫、不妊治療に使用されるお薬です。
一般名は酢酸ナファレリンです。
nasal(点鼻)で使用し、生物活性を高めるため6 位のGly をD-naphtylalanine に置換したことからNasanyl と命名した
ナサニール®点鼻液0.2%のインタビューフォームより
6位にあるアミノ酸の Glyを、D-naphtyl alanineに置換することで酵素分解を受けにくくなりました。
そして、 酢酸ナファレリンは生物活性を増強し持続させた Gn-RH誘導体となりました。
性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gn-RH :gonadotropin-releasing hormone)誘導体と呼ばれます。
酢酸ナファレリンは反復投与によって下垂体における Gn-RH 受容体が減少し性ホルモン分泌を抑制します。
なんで点鼻薬?
GnRH アゴニストはアミノ酸が結合したタンパク質です。
酢酸ナファレリンは内服すると胃や腸で代謝、分解されてしまうために点鼻薬としてデザインされています。
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