アロキシ静注0.75mgが自主回収になります。
目次
回収理由
直接の容器に貼付する法定表示ラベルが貼付されていない製品が複数本発見され、市場に流通したラベルが貼付されていない製品の数が特定できず、同様の苦情が発生する可能性が否定できないためです。
アロキシ静注0.75mg 自主回収のお知らせより
ラベルが貼られてない製品が医療機関から見つかり自主回収になりました。
製造工程でラベリング装置が上手く起動されてなかったのですかね?
ラベルが貼られなかったら機械は止まったり、エラーになると思います。
他には目視選別機が判定しなかったのか疑問が残ります。
アロキシはどんな薬?
名称の由来 PALONOSETRON の「ALO」からの発案による
アロキシ®静注0.75mgアロキシ®点滴静注バッグ0.75mg インタビューフォームより
アロキシ静注、アロキシ®滴静注バッグは5HT3受容体拮抗剤です。
抗がん剤投与に伴う悪心、嘔吐に使用される薬です。
抗がん剤は消化管の粘膜や脳の嘔吐中枢を刺激することによって起こります。
アロキシ静注の特徴は約40 時間と非常に長い半減期を持っており、急性及び遅発性の悪心・嘔吐に有効な薬です。
アロキシ静注0.75mg、アロキシ点滴静注バッグ0.75mgは高額なお薬なので注意が必要です。
抗がん剤の嘔吐ってどうやって起こる?
- 大脳皮質から
今までに受けた抗がん剤により悪心・嘔吐を経験したことや激しい感情や精神的刺激に対して大脳皮質を介して反応しておこる経路があります。
- CTZを直接刺激する経路
抗がん剤や化学物質により延髄のCTZ(化学受容器引金帯)と呼ばれる神経伝達物質が集まっている部分に直接作用します。
その刺激が嘔吐中枢に伝えられ、胃、横隔膜、腹筋が収縮し嘔吐する経路です。
- 中枢性経路
抗がん剤の投与により、サブスタンスPの分泌が亢進し、中枢神経系に存在するNK1受容体に結合し、嘔吐中枢を刺激して嘔吐する経路があります。
- 末梢性経路
抗がん剤の投与により消化管粘膜の腸クロム親和性細胞を刺激することにより、セロトニンの分泌が亢進します。
それによってセロトニンは消化管の5-HT3受容体に結合し嘔吐中枢を刺激します。
アロキシ静注、アロキシ®滴静注バッグは5HT3受容体拮抗剤で特に遅発性嘔吐への効果がある薬です。
吐気が強い時の対策
甘いもの、揚げ物、脂肪分は避けて消化の良い物を摂取することをおすすめします。
消化良い調理法として蒸す・茹でる方法が良いです。
あとは温かいものは匂いで吐気を起こしやすいです。
冷ましてから食べるようにしましょう。
食事をゆっくりと時間をかけたりすることも大切です。
味が薄いと吐気を起こさせることがありますので、下味やだしを効かせたりする工夫が必要です。
一回に食べる量をなるべく少なくして食事の回数を増やすことにより吐気おさまる事があります。
ゆるめの服をきて身体をなるべくしめつけないような服を選ぶのが大切です。
横向きに寝たり、冷水でうがいをしたり、氷などを口に含むと効果的です。
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