セニラン錠とセルシン錠の販売名が似ているため、調剤する時に取り違えする事例が複数発生しているそうです。
サンド株式会社が製造販売する「セニラン®錠 2mg/5mg(ブロマゼパム):ベンゾジアゼピン系抗不安薬」と武田テバ薬品株式会社が製造販売する「2mg/5mg セルシン®錠(ジアゼパム):ベンゾジアゼピン系抗不安薬」とで、販売名が類似していることから、2mg/5mg セルシン®錠で調剤すべきところをセニラン®錠 2mg/5mgで調剤してしまった事例が4件報告されております。またその逆の取り違えの事例も1件報告されております。その原因については、5件とも内服薬調剤時に確認を怠ったことによる薬剤の選択ミスであることが判明しています。
セニラン®錠 2mg/5mg」と「2mg/5mgセルシン®錠」の販売名類似による取り違え注意のお願い
事例の5件の内容を見ていきましょう。
- セルシン処方に対してセニランをピッキング
- セニラン2mgを、誤って2mgセルシンのカセットに戻してしまった
- セニラン錠の一般名がジアゼパムだと勘違い
- 処方箋の確認を怠りセルシン2mgが正しいところセニランをピッキング
- 2mgセルシンのところをセニラン錠2mgと思い込んで、セニラン錠2mgを調剤
忙しくない時は間違えないとは思いますが、忙しかったり、慌てていると調剤ミスが起こりそうですね。
特に処方せんが一般名だと間違える可能性は高そうですね。
それぞれの一般名はというとセニランはブロマゼパム、セルシンはジアゼパムです。
目次
調剤時に確認を怠ったことによる薬剤の選択ミスと言ってますが・・・
医薬品の名称が類似、調剤、監査時の確認不足も原因だと思いますが他にも原因があるのではないかと思います。
こちらを見てください。
セルシン錠だけ名前と規格が逆になっています。
ほとんど薬は名称がきて、規格になります。
2mgセルシン、5mgセルシンを見ると少し違和感がありませんか?
もう一つの理由として、こういう違和感が調剤ミスや監査をすり抜けてしまうのではないかなと思います。
対策に名称変更の手続きをしている
セニラン錠とセルシン錠の取り違えの対策としてサンド株式会社は名称変更の手続きをしているそうです。
「セニラン®錠 2mg/5mg」の製造販売元であるサンド株式会社は、根本的な再発 防止対策として一般名(ブロマゼパム錠 2mg/5mg「サンド」)へ名称変更手続きを進めています。名称変更の代替新規申請は本年2月に規制当局へ提出済みですが、名称変更品の出荷開始までにはしばらく時間を要することになります。
「セニラン®錠 2mg/5mg」と「2mg/5mgセルシン®錠」の販売名類似による取り違え注意のお願いより
ブロマゼパム錠 2mg/5mg「サンド」にすれば取り違えはなくなりそうですね。
調剤事故をなくすために
調剤事故は注意力の不足や思い込み、処方箋の読み間違いなど様々な理由があります。
重大な事故に直結する可能性がありますので頭の隅にでも事例を知っておく必要があります。
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