ココカラファインとスギHDの両社は6月1日、経営統合に関する検討・協議開始すると発表しました。
そして、ココカラファインは2019年4月に公表したマツモトキヨシHDとの資本業務提携に関する検討・協議も継続しています。
ココカラファインはなぜ経営統合や業務提携の話が来ているのか決算書にヒントが隠されていますので一緒に見ていきましょう。
まずは最新の連結業績を見る前にどのような会社なのか見ていきたいと思います。
目次
2008年4月1日にココカラファインは、大阪府に本社を置くセガミメディクスと東京都に本社を置くセイジョーの株式移転による経営統合により、ココカラファインホールディングスとして設立されました。
「皆さまのココロとカラダをゲンキにしたい」この想いからココカラファインというブランドが誕生しました。
また、英文のCOCOKARAの「COCO」には、様々なステークホルダーの方々と「ともに(Co-Work)」新しいことに挑戦し、「ここから始まる」という意味も含んでいます。
ココカラファインのホームページより
調剤事業、ドラッグストア事業、介護事業の3つの事業になります。
最新の連結業績を見ていきましょう。
ココカラファインは5月10日に2019年3月期決算を発表しました。
売上高4005億5900万円、前年比2.5%増益です。
調剤事業は2018年4月の診療報酬改定に伴う薬価引き下げによる影響がありましたが、
M&Aや新規出店により売上高は587億1000万円で前年比7.3%増益となりました。
ドラッグストア事業は、一般用医薬品の花粉関連薬が好調だったのですが、暖冬の影響で、冬物商品の風邪薬、マスクなどの利益率の高い商品の不振により既存の店舗では減益でしたが、新規出店により売上高は増益になりました。
介護事業はグループ化により売上高は増益になりました。
営業利益129億1500万円で前年比5.8%減となりました。
決算書には詳細にはかいてないのですが、
「日本調剤19年3月期の決算を見てみた」でも書いたように
医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドラインが平成3 0 年1 月2 3 日に通知されました。
過度な薬の価格の値引きができなくなり調剤事業の営業利益の減益が全体を下げたと思われます。
ココカラファインと日本調剤の売上総利益率を比較してみました。
まずはココカラファインの売上総利益率の素晴らしさがわかりますよね。
しかも、今期は厳しい中、売上総利益率を上げるのは並大抵ではありません。
売上総利益率を上げるという事は売上高を上げるのとはレベルが違います。
企業努力の賜物です。
ココカラファインはIT を活用した店舗インフラをして店舗作業の効率化を積極的にしています。
ドラックストアと調剤チェーンを比較するのは少し酷かもしれません。
ドラックストアは最近では食品も多く扱っています。
しかも低価格です。もちろん顧客を呼ぶためです。
日本調剤の売上総利益率は良い方です。
同じ薬局の分類でもドラックストアと調剤チェーンの景気の良さが違うのがわかると思います。
もしかして一般医薬品や食品など扱っていない調剤薬局の方が淘汰されていくかもしれません。
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