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2019 年 9 月、ファイザーは塩酸キニーネ「ホエイ」を販売中止すると発表しました。
その2か月後、2019 年 11 月、今度は出荷調整になると発表しました。
販売中止予定のご案内以降、想定以上のご発注をお受けしております。誠に申し訳ございませんが、弊社といたしましては既存のお客様への安定供給を優先するため、関係卸様への出荷調整を行わせていただくことといたしました。
出荷調整のご案内より
想定以上の発注としています。
販売中止になっていますので必要な医療機関は多めに注文する可能性があります。
出荷調整になるくらい注文があるなら販売中止にしなければいいのにと思うのですが・・・。
塩酸キニーネはマラリア治療薬です。
塩酸キニーネはキナ皮に含まれる天然アルカロイドで、第1版日本薬局方(1886年)以来継続収載されているお薬です。
塩酸キニーネの作用機序は不明ですが、DNAの性質を変化させることによって抗マラリア作用示すのではないかと考えられています。
マラリアの治療として、現在リアメット配合錠、マラロン配合錠、メファキン「ヒサミツ」錠275この3つが主に使用されます。
内服薬での塩酸キニーネ「ホエイ」の出番は少なくなっていると思います。
ただ、日本では未承認ですが海外では塩酸キニーネの注射薬があります。
重症マラリアには欠かせないお薬です。
マラリアは熱帯病ですが日々日本も温暖化で気温が上昇しています。
もしかしたら数年後には日本に住みながらマラリアに罹る可能性があるかもしれません。
そのためにも治療の選択肢の1つとして塩酸キニーネを残すことが大事ではないかと思います。
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