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2019 年 10 月 、ファイザー株式会社は乳石錠500mg「ファイザー」を出荷調整すると発表しました。
乳石錠500mg「ファイザー」につきまして、他社類似薬の出荷調整の影響により、代替需要のお問い合わせをお受けしております。誠に申し訳ございませんが、弊社といたしましては 既存のお客様への安定供給を優先するために、代替需要の引き受けについてはお断りさせていただきますことをご了承ください。
出荷調整のご案内 ファイザー株式会社 より
アスパラCa200でも書いたようにL−アスパラギン酸Ca錠200mg「サワイ」の影響を受けた形になります。
乳石錠500mg「ファイザー」は乳酸カルシウムで唯一の錠剤です。
粉末よりも錠剤は需要が高いです。
アスパラ−CA錠200、L−アスパラギン酸Ca錠200mg「サワイ」は骨粗鬆症の適応症があります。
乳石錠500mg「ファイザー」にはは骨粗鬆症の適応症がありません。
乳石錠500mg「ファイザー」は骨粗鬆症で服用している方の代替品とはなりませんのでご注意ください。
骨粗鬆症で使用される薬は色んな種類がありますので他の薬を提案する事も選択肢の一つです。
ただ、カルシウム剤とこだわるのなら、リン酸水素カルシウムには骨粗鬆症の適応症があります。
供給再開を望みます
L-アスパラギン酸カルシウム水和物は塩化カルシウム水和物,リン酸カルシウム,炭酸カルシウムに比較して生体内利用率が高いことが認められています。
L−アスパラギン酸Ca錠200mg「サワイ」の出荷調整の原因は原薬メーカーからの原薬入手が困難と発表しています。
詳細を聞くと原薬メーカーの書類不備だったそうです。
まだ私が20代の新米薬剤師の頃、ある患者さんにアムロジン錠(カルシウム拮抗薬)とアスパラ−CA錠200(カルシウム剤)を服用しているけど血圧が変動しているのはアスパラ−CA錠200が原因じゃないのかと質問されました。
カルシウム拮抗薬は細胞膜の電位依存性カルシウムチャネルに選択的に結合し、細胞内へのCa2+の流入を減少させて冠血管や末梢血管の平滑筋を弛緩させます。
アスパラ−CA錠200は腸管で吸収され血管に運ばれ全身に巡ります。
カルシウム拮抗薬は血中のカルシウムと拮抗するわけではありません。
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