私は20数年薬剤師として働いています。
普段は思わないことですが、ふとした際に過去の事を思い出すことがあります。
20年前は子供の薬はほぼ母親が取りに来ていましたが、最近は父親が子供を連れて来局することが多くなった印象です。
女性の社会進出は時代と共に増え、男性の育児休業取得も求められるようになりました。
それだけ父親の育児が必要に求められる時代になったのだと思っています。
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2018年9月から11月に多摩小平保健所が3か月間636人を対象に、はちみつやはちみつを含む食品を1歳未満の乳児に与えてはいけないことを知っているか調査したところ、正しく知っている方は65.3%で34.7%の方が知りませんでした。
正しく知っている人の性別を比較すると女性73.7%に対し男性が40.3%と低い結果となりました。
次に世代別では子育ての経験も知識もないのでしょうがないのですが、10代が28.6%と特に低い結果になりました。次に70代以上の方が55.2%と半数の結果になりました。
このように性別や世代によっても違います。
はちみつはオーガニックで自然の物だから乳児に安全と思って与えてしまうと大変なことが起こります。
乳児がハチミツに含まれたボツリヌス菌の芽胞を食べると、芽胞が腸内で低酸素状態に置かれます。
ボツリヌス菌は嫌気性菌です。
低酸素状態を好むので、どんどん増殖をして毒素を産生します。
この毒素によって、乳児ボツリヌス症を発症してしまいます。
ボツリヌス菌芽胞は熱に強く充分加熱しても殺菌できません。
2017年3 月 30 日に 5ヶ月の乳児が蜂蜜に含まれていたボツリヌス菌で亡くなりました。
亡くなった乳児は発症の約 1 か月前から離乳食として、市販のジュースに、はちみつを混ぜたものを飲ませていました。
父親が育児に参加することが多くなっています。
乳幼児に与えてはいけない食べ物があることを子供を持つ父親は把握することが大切です。
無知より怖いものはありません。
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