⼤原薬品⼯業株式会社で販売しているニザチジンカプセル75mg・150mg「オーハラ」が自主回収になります。
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この度、弊社が製造する H2 受容体拮抗剤 ニザチジンカプセル 75mg「オーハラ」、ニザチジンカプセル 150 mg「オーハラ」(以下、「本製品」という。)におきまして、発がん性物質で ある N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が、2 ロットから管理水準を超えて検出されました。この結果を受けて管理水準を超えた本製品(以下、「当該製品」という。)を自主回収(クラスI)することに決定いたしました。
自主回収(クラスI)のお知らせ ニザチジンカプセル 75 mg「オーハラ」 ニザチジンカプセル 150 mg「オーハラ」より
経緯として、厚⽣労働省から「ラニチジン塩酸塩等における発がん性物質に関する分析について(依頼)」の連絡により、ラニチジン製剤、ニザチジン製剤を製造販売しているメーカーはNDMAの基準値が超えていないか全ロットを分析していました。
ニザチジンカプセル75mg・150mg「オーハラ」の2ロットから管理基準を超えたNDMAが検出されたため、該当するロットを自主回収することになりました。
原因は発表されていませんがなぜ古いロットが該当するのかがわかりません。
もしかしたら、他のロットは基準は超えてはいないけれど検出されてるのかもしれません。
今後アシノンや他のニザチジン製剤を製造してるいるメーカーがどう発表するのかが気になるところです。
N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)とアシノン、ニザチジン製剤の構造式を見てみると窒素が含有されているので条件的では可能性がありそうかなと思っています。
他にも原因があると思っています。
製造工程で混入する可能性のある夾雑物があることです。
夾雑物がN-ニトロソジメチルアミンを発生させるのではないかと思っています。
N, N’ -dimethyl-2-nitro- 1, 1-ethenediamine ニトロエチレンジアミン体 (副生成物)
N -methyl-2-nitroacetamide メチルニトロアセトアミド体 (分解物)
上記を見てみると
こちらにも窒素が含有されています。
構造式を見てみると、こちらの方がNDMAを生成する原因の可能性がありそうかなと思っています。
ラニチジン製剤と同様にニザチジンの製造方法は原薬メーカーがそれぞれ違うと思います。
薬を製造するにあたって、資金力がある原薬メーカーは効率よい製造することができるため、条件下が厳しい状態で亜硝酸・亜硝酸塩を使用することができます。
亜硝酸・亜硝酸塩を使用した厳しい環境下だと製造工程で混入する可能性のある夾雑物が出来てしまうのではないかと思います。
N-ニトロソジメチルアミンは自然に存在する物質と化学反応することによって生成されます
N-ニトロソジメチルアミンの水準値は0.32ppmです。
水準値を超えると今回のように回収になります。
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