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日医工株式会社は2019 年10 月23 日、セファゾリンナトリウム注射用「日医工」の供給を再開することを発表しました。
セファゾリンナトリウム注射用は手術で感染症を防ぐために大変多く用いられる薬でした。
原薬メーカーから不純物の混入が確認されて製造が停止していました。
さらに、セファゾリンの出発物質であるテトラゾール酢酸(TAA)も全世界での供給が停止し、2019年2月から供給できない状態となっていました。
供給再開の時期もわからず、代替品も一時的に供給が不足する可能性があることがわかり他のメーカーにも飛び火し大きな問題になりました。
平成 31 年3月 29 日には厚生労働省健康局結核感染症課、厚生労働省医政局経済課からセファゾリンナトリウム注射用「日医工」が安定供給されるまでの対応について連絡があり、医療機関にも対応が求められました。
2019 年 9 月 12 日 、日医工は今後の安定供給を守るために静岡工場を改めて15億円の設備投資をして原薬調整設備の強化をすることを発表しました。
今まではイタリアの原薬メーカー2社のうち1社だけ原薬を静岡工場で製剤化し、残り1社は海外製剤委託先で行っていました。
今回の設備投資により、2社の原薬を静岡工場で製剤化できるようにして海外委託先と安定供給に力を注いでいます。
赤い矢印が新たに作ったルートです。
イタリアA社の原薬に異物混入、 テトラゾール酢酸(TAA) の供給停止で日医工はどうにもできないので頭が痛かったと思います。
現在、製造を順調に進めており、11 月 25 日より段階的に供給を再開することをご報告申し上げます。 弊社からの出荷を下記記載日から再開させて頂き、先ずは供給停止以前の月間販売数量の 50% から出荷をさせて頂きます。12 月 16 日には 75%、年明け 2020 年 1 月には供給制限を解除させてい ただく予定でございます。
セファゾリンナトリウム注射用 0.25g/0.5g/1g/2g「日医工」 製品供給再開のご案内 より
供給の再開に向けて迅速に対処した結果だと思います。
日本の健康を守るためにこれからも頑張って欲しいです。
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