目次
2019年12月、ゼリア新薬工業はアシノン錠 75mgを自主回収すると発表しました。
「アシノン錠75mg」(以下「本製品」) の一部のロットで管理指標を超えたNDMA が検出されたため、当該ロットの製剤について自主回収することにいたしました。
「アシノン錠 75mg」の自主回収に関するご案内より
ゼリア新薬工業はアシノン錠75mgの一部のロットで管理指標を超えたNDMA が検出されたためだとしています。
アメリカ医薬品食品局、欧州医薬品庁において、ラニチジン塩酸塩の原薬及び製剤からN -ニトロソジメチルアミン (NDMA)が検出されたことが公表されました
これに伴い厚生労働省は2019年9月17日付でラニチジンと類似化合物の同ニザチジンを製造販売する製薬会社に対し、発がん性物質N-ニトロソジメチルアミンが含まれていないか分析の要請をしました。
ザンタック、ラニチジン製剤が回収されたのがまだ 記憶に新しいと思います。
そして、ゼリア新薬工業は時間がかかりましたが、回収となります。
調査してNDMAが0.32ppm以上検出されたってことですね・・・。
包装規格 | 製造番号 | 使用期限 | 製造年月日 |
1000T | A71 | 2019年12月 | 2017年1月27日 |
500T | B72 | 2020年1月 | 2017年2月3日 |
3000T | B73 | 2020年1月 | 2017年2月7日 |
B1000T | F714 | 2020年5月 | 2017年6月2日 |
1400T | F715 | 2020年5月 | 2017年6月8日 |
100T | F716 | 2020年5月 | 2017年6月8日 |
100T | F717 | 2020年5月 | 2017年6月14日 |
500T | F718 | 2020年5月 | 2017年6月14日 |
1000T | F719 | 2020年5月 | 2017年6月15日 |
100T | G720 | 2020年6月 | 2017年7月29日 |
100T | E812 | 2021年4月 | 2018年5月29日 |
100T | E813 | 2021年4月 | 2018年5月30日 |
500T | E814 | 2021年4月 | 2018年5月31日 |
100T | J825 | 2021年9月 | 2018年10月19日 |
「アシノン錠 75mg」の自主回収に関するご案内を参照
該当ロットを見る限り全部のロットではないですね。
一部のロットしかNDMAの管理指標は超えてはいないっていうことですね。
ゼリア新薬工業はアシノン錠150mg、一般用医薬品であるアシノンZ錠、アシノンZ胃腸内服液は問題がないとしています。
アシノン錠75mgだけなのは原薬メーカーが違うからなのでしょうか?
今回の回収で考えられるのは原薬メーカーの製造方法の問題ではないかと思います。
製薬メーカーは安定供給のため複数の原薬メーカーと契約しています。
今回はアシノン錠 75mgの一部のロットが回収になっただけです。
原薬メーカーによって違うのは製造方法が違うのか、あとはコンタミネーションしか考えられません。
製薬メーカーはコンタミネーションを起こらないようにしているはずなので考えにくいと思います。
亜硝酸・亜硝酸塩を使用した製造方法だと効率は良いかもしれませんが、N -ニトロソジメチルアミン (NDMA) が生成するのではないかと推測されます。
今後、アシノンのジェネリックメーカーは大丈夫なのか心配ですが、動きがあったら早めに紹介したいと思います。